自分の住んでいる地域に愛着を持っている方は多いかと思いますが、自分の住んでいる地域が外部の人間から同評価されているのかまではよくわからない、という方も多いのではないでしょうか。

自分たちから見て魅力的であっても、他人から見て魅力的でなければ観光も賑わいませんし、居住者もやって来ません。地域の魅力をアップさせたいのならば、まずは外から見た地域の魅力度を知る必要があります。

さて、都道府県の魅力を図る指標の一つに、ブランド総合研究所が発表している「47都道府県別魅力度ランキング」があります。これは47都道府県を外からの視点の評価(認知度や魅力度など)および内からの視点の評価(愛着度、自慢度など)をもとに順位付けしたものです。うちの都道府県の魅力はこんなんじゃ測れないよ、と思われるかもしれませんが、少なくとも指標の一つとしてはそれなりに有効で、まちおこしの指標なんかにも使われます。

2016年の調査において、栄えある1位を獲得したのは北海道。2位の京都府を大きく引き離し、8年連続で1位を獲得しました。一方、最下位は茨城県で、4年連続での最下位となりました。今回は4年連続最下位の茨城県の魅力がどうすれば伝わるかを考えてみたいと思います。

ランキングを見てみよう

まずは47都道府県のランキングを見てみましょう。

順位 都道府県名 魅力度(点数) 前年度順位 前年度からの変動
1 北海道 54.2 1 0
2 京都府 46.3 2 0
3 東京都 35.1 3 0
4 沖縄県 32.7 4 0
5 神奈川県 30.2 6 1
6 奈良県 28.7 7 1
7 大阪府 24.1 9 2
8 長野県 24.0 10 2
9 石川県 23.3 11 2
10 福岡県 21.4 8 -2
11 長崎県 20.0 5 -6
12 静岡県 17.6 19 7
13 愛知県 17.2 17 4
14 宮城県 16.8 18 4
15 大分県 16.5 32 17
16 兵庫県 16.3 13 -3
17 青森県 15.8 25 8
18 富山県 15.4 30 12
19 秋田県 14.9 25 6
20 千葉県 14.4 14 -6
21 熊本県 14.2 15 -6
21 鹿児島県 14.2 20 -1
23 広島県 14.0 15 -8
24 宮崎県 13.4 12 -12
25 愛媛県 13.1 38 13
26 三重県 12.6 21 -5
27 島根県 12.4 41 14
28 和歌山県 12.0 25 -3
29 高知県 11.9 24 -5
30 山梨県 11.7 36 6
31 岡山県 11.4 33 2
32 山口県 11.3 43 11
33 滋賀県 10.9 41 8
34 香川県 10.8 36 2
35 新潟県 10.5 23 -12
36 岩手県 10.3 28 -8
37 山形県 10.0 21 -15
38 佐賀県 9.4 45 7
39 福島県 9.2 40 1
39 埼玉県 9.2 46 7
41 福井県 9.1 31 -10
42 岐阜県 9.0 29 -13
42 鳥取県 9.0 39 -3
44 徳島県 8.6 34 -10
45 群馬県 8.5 44 -1
46 栃木県 7.8 35 -11
47 茨城県 7.7 47 0

見事ランキング1位に輝いたのは北海道です。8年連続でトップと一見足元は盤石のように見えますが、魅力度のポイント自体は5年連続で低下しており、また2位の京都府がじわじわと数字を上げていることもあって、左うちわでもいられないようです。

2位以下も上位は概ね前年度と変わらず、観光名所を抱える都道府県が多くランクインしています。殆どの人にとって遠く離れた存在である北海道や沖縄が2道府県ともランクインしているのは、その場所がどのようなところであるのか想像しや水ためなのかもしれません。

大分県、島根県、愛媛県などが魅力度伸ばす

ほぼ順位が固定されている上位とは対象に、中位以下では大きなランキング変動が行っています。まず、1年で魅力度を17位も上昇させた大分県。

香川県がうどん県として街を押し出したのに対抗しておんせん県を名乗り出し、その結果住みたい田舎ランキングで大分県の豊後高田市が同率4位にランクインするなど、田舎志向の人々をひきつけているようです。熊本地震に伴い国と県が発行した旅行用のクーポン「九州ふっこう割」も目標を上回る利用者があり(大分県調べ)、順位を伸ばしました。

その他、出雲大社で有名な島根県や、みかんで有名な愛媛県なども順位を上げています。

4年連続最下位・茨城県の魅力を探そう

一方、ランキングの下位は北関東が独占しています。45位の群馬県、46位の栃木県、47位の茨城県のみならず、埼玉県も39位と低迷しています(埼玉県を北関東に含めるかどうかは微妙なところですが)。

特に茨城県は4年連続の最下位と、圧倒的な魅力の無さを放っています。ここ9年で最下位を脱出できたのは2012年のみ、しかもその時ですら46位(最下位は群馬県)と低迷し続ける群馬県。しかし、茨城県だって別に魅力がないわけではありません。

茨城県には290万人もの人が住んでいます。これは全都道府県でも11番目に多く、増減率も-0.46%ではあるものの全体で見れば21位と真ん中より上です。人はそれなりに集まっているのです。茨城県は魅力がないというよりも、魅力の伝え方がうまく行っていないといったほうがいいのかもしれません。

密かに人気を集める茨城県南西部の自治体

南北に長い形をしている茨城県ですが、その中でもいまベッドタウンとして注目を集めているのが茨城県の南部です。特に2005年に開業したばかりの、秋葉原駅と筑波駅を結ぶつくばエクスプレスの沿線自治体はどこも急速に開発が進んでおり、東京に至近という便利さと公害特有の環境の良さを兼ね備えた街として人気上昇中です。

例えばつくばみらい市は2010年~2015年の間に人口増加率9.21%を、守谷市は5.43%達成しています。どちらもつくばエクスプレス1本で40分程度で秋葉原駅まで出ることができ、守谷市の内部には大きなショッピングモールもあるため生活利便性にも優れています。地価も東京都内や埼玉、千葉あたりと比べると割安です。

ちなみに、茨城県は住宅敷地面積(1住宅当たり)が429平米でトップです。全国平均が266、東京が143、大阪が129なのと比べると明らかに広いですね。土地が安く、広い家に住める茨城県は住むのにぴったり!なのかもしれません。

茨城県で圧倒的スケールに触れ合おう!

茨城県にも様々な観光資源がありますが、その中にはよその場所でも見られるようなものも少なくありません。どんなに茨城県民が誇りに思っていても、外部の人間に「あ、それもっと近くで同じようなものが見られるからいいです」と思われてしまっては意味がありません。

その一方で、茨城県でしか見られないような、圧倒的なものもあります。

牛久大仏は通天閣よりでかい!

茨城県の有名な大物といえば牛久大仏。この大仏、とにかくでかいです。奈良や鎌倉と言った有名所の大仏が10m~20mそこそこで競り合っている中、牛久大仏の大きさはなんと120m!あの通天閣よりも大きいのです。しかもタワーの通天閣と違って隙間がないうえ、周りに高層建築もないため、その威圧感は圧倒的です。

近く(1.5km)にあみプレミアムアウトレットもあるので、ついでに買い物も楽しめます。

アクアワールド・大洗にはサメがいっぱい!

アクアワールド・大洗は、茨城県東茨城郡大洗町にある大型水族館です。延床面積は全国で見ても6位、関東だけでも鴨川シーワールド(4位)に負けていますが、サメの種類は52種類で世界一です。この水族館は特にサメの飼育に力を入れており、サメの生態を詳しく知れます。大洗には他にもマリンパークや科学館、博物館、温泉など様々な観光スポットがあるので、夏休みの旅行先にはぴったりです。

実は茨城県は稀勢の里の出身地!

茨城県の有名人の中で今最もホットな人物といえばやはり第72大横綱・稀勢の里でしょう。日本人横綱に最も近いと言われながら琴奨菊や豪栄道に先を越されヤキモキした方も多いかと思いますが、2016年1月場所でついに悲願の初優勝を達成、若乃花以来の横綱昇進を果たしました。稽古熱心でひたむきで、マスコミ対応はお世辞にもうまいとはいえない。そんな不器用さも彼の、そして茨城県民の魅力なのかもしれません。

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