大阪G20サミット後のリスクオン相場
2019年6月28-29日まで大阪G20サミットが開催され、NYダウが市場最高値を記録するなど世界的にリスクオン相場となっています。リスクオンかリスクオフを見極めるVIX指数も最低レベルで推移しています。今後のリスクオン相場がどこまで継続するかの指標を検討します。
【NYダウとVIX指数の月足チャート:2003年5月以降】
【NYダウ日足チャート:1ヵ月間】
【VIX指数日足チャート:1ヵ月間】
ドイツ銀行の凋落
ドイツ銀行は、かつては「ドイツ3大銀行」の一つと呼ばれていました。1990年代からは商業銀行から投資銀行への事業の軸足を移そうとし、自己資本利益率が25%にもなったことあり株価もリーマンショック前に100ユーロに迫ったこともありました。リーマンショック後の2010年代に入ると度重なる不正の発覚によって、莫大な制裁金や和解金の支払いを余儀なくされました。株価はピーク時の15分の1にまで下がりました。
【ドイツ銀行の月足チャート:2003年5月以降】
「ドイツ銀行は潰さない?」のコンセサス
ドイツ銀行はデリバティブ商品の取り扱い残高は55兆6000億ユーロ、日本円で7500兆円超大規模と云われ「大きすぎ潰せない」とのコンセサスが得られたと判断すべきです。株価は6ユーロ割れから反転を始めました。客観的には7月に入ってからのドイツ銀行のリストラ案の発表は、コンセサスが得られたことにより可能となったと判断すべきです。ドイツ銀行の株価の回復もリスクオン相場の一因になったと言ってもいいようです。
ドイツ銀行はもう安心と考えるのは楽観的過ぎです。今後もドイツ銀行の株価には注目し、リスクオン・リスクオフの判断材料にすることをお勧めします。
【ドイツ銀行の日足チャート:1ヵ月間】
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