長期的な資産形成を目指すには、資産の少ない初心者のうちから資産運用の知識を得て実践すべきです。ところが資産が少ないと分散するには資金が少なすぎるというデメリットがあります。またリスクの高い資産を運用するには知識が求められますが、資産が少ないと知識をインプットする割にはリターンが少なくなるのが現実です。
そこでこの記事では、資産運用に関する基本的な知識や考え方を解説します。さらに投資初心者でも効率よくできる資産運用の方法として「楽天証券と楽天銀行」を使った運用プランを紹介します。
最後までお読みいただければ誰でもすぐに資産運用を始めることができます。ぜひ最後までご覧ください。
資産運用の基本は「卵は1つのカゴに盛るな」
これは株式投資や資産運用の本場であるアメリカやイギリスにある英語の格言からきている表現です。「Don’t put all your eggs in one basket.」といい、卵を資産やお金に置き換えて資産運用には分散が大切であることを示唆しています。
例えば持っているお金を全てタンス預金にしているとします。見かけの金額は変らないので安心です。その一方で利息は付かず、土地や株式のような評価額の値上がりもありません。逆に資産の多くを土地や株式にすると評価額が下がった時の対処に困るのです。
そこで健全で堅実な資産運用を行うには、資産をその特徴に合わせて分散して保有することが重要になります。
資産を「安全資産」と「リスク資産」の2つ分ける
ではそれぞれの資産にはどのような特徴があるのでしょうか。ここでは資産の特徴を大きく2つに分けて考えることをお勧めします。それは「安全資産」と「リスク資産」です。
安全資産とは将来の利息が決まっていたり、元本がある程度保証されている資産のことを指します。具体的には先進国の国債、定期預金・普通預金(※)、そして金などが挙げられます。
※日本では金融機関ごとに1000万円+利息まで
一方でリスク資産とは安全資産と比べて将来の利息や元本の変動の予測がつきにくい資産のことを指します。具体的には株式、土地、社債、そしてコモディティ(資源や農作物など)があります。またリスク資産はその特性が多種多様です。そのため投資対象に対する知識の有無でもリスクの程度が変化します。
一般的には安全資産とリスク資産を程よく分散して行くことが資産運用の基本となります。
「資産三分法」はアセットアロケーション(資産配分)の一般的手法
資産三分法は全資産を三等分にしてリスkを分散する
ここからは一般的によく知られている資産運用の方法や考え方について解説します。資産運用では保有する資産を前述の「安全資産」と「リスク資産」に分類することが基本的な考え方です。
はじめに紹介する資産運用の手法は「資産三分法」と呼ばれるものです。資産三分法は一般的に「現金」「株式」「不動産」の3種類の資産をバランスよく保有する資産運用法といわれています。この場合、株式と不動産はリスク資産になりますが、資産価値や利回り(不動産の場合家賃収入など)の変動に違いがあるためリスクの分散ができるのです。
年代に応じて資産の配分比率をシフトする手法
年齢が上がるほど安全資産の比率を高める
資産運用では運用する人によって十人十色になるものです。その中でも世代や年代に適した資産運用の方針があります。一般的に安全資産は元本割れが少ないものの長期的な価値の向上が期待できません。一方でリスク資産は価格の変動はあるものの長期的には価値の向上が期待できるとされています。
したがって若い世代が資産運用をする場合はリスク資産の比率を高くすることが勧められます。長期的な資産形成に効果的なだけでなく、リスク資産の扱い方についても長期的に学習することでより効率的に資産運用ができるからです。
一方で高齢者ほど安全資産の比率を高めるべきです。高齢者は長期的な資産形成よりも近い将来に必要な資金の確保が重要になります。そのためリスク資産の比率が高いと、資金が必要な時に価格が下落した場合の対処が難しくなるからです。
「債券」と「株式」でリスクを分散する手法
価格変動に応じて資産比率を調整する
バリュー投資の発案者であるベンジャミン・グレアムは投資初心者向けに執筆した著書「賢明なる投資家」で資産運用における安全資産とリスク資産の比率について以下のように書かれています。
- 「債券」と「株式」を50%ずつ保有する
- どちらかが25%:75%の比率までの変動は許容可能
この方法の特徴は資産価格の変動に対して柔軟に対応できることです。株価は変動しやすいため常に同じ比率に保つことは困難です。したがってある程度の許容範囲を設定することで年に数回程度のチェックで資産運用ができます。
この手法は一見合理的です。しかし株価が下落した時に投資を増やす行為は心理的に抵抗があるといわれています。そのため実践に移すには心理的や知識的な準備が求められるのです。
初心者は楽天銀行&楽天証券でアセットアロケーションがおすすめ
これら資産運用方をふまえて、今の日本で効率的にできる資産運用法を紹介します。今回この記事で紹介するのは楽天証券と楽天銀行を併用する資産運用法です。この運用方法には以下のメリットが挙げられます。
ネット証券・銀行なのでパソコンやスマホで資産運用ができる
資産運用はできるだけシンプルに時間をかけずに行いたいものです。パソコンやスマホで操作できればいつでもどこでも資産運用することができます。
両社間の「マネーブリッジ」設定を行えば普通預金の金利が高くなる
楽天証券・楽天銀行両方の口座を開設していればすぐに設定可能です。そしてマネーブリッジ設定をすることで楽天銀行の普通預金金利が0.1%/年(2019年11月時点)になります。この金利は他の銀行ではほとんど見られません。
マネーブリッジは両社間の資金移動が容易
マネーブリッジの設定をすれば楽天証券と楽天銀行間の資金移動が即時に行うことができます。普段の資金は楽天銀行に貯めておいて、必要な時だけ楽天証券へ資金移動することも容易です。
楽天証券は取り扱っているリスク資産の種類が多い
楽天証券は日本株式だけでなく海外株式や投資信託も多数取り扱っています。リスク資産の運用でも皆さんの知識や好みに応じて決めることができるのです。
ネット預金:インデックスファンド=50:50で資産形成を目指す
では資産運用の初心者はどのようなリスク資産から始めるべきでしょうか。最低限の知識と最小限の時間で効率的な資産運用を行うのであれば、楽天銀行預金とインデックスファンドの2種類の資産で均等に積み立てて行くことをお勧めします。
インデックスファンドとは、対象国や地域そして業種における全株式を均等に投資することができる投資信託です。楽天証券では全世界の株式を対象にしたインデックスファンドに投資することができます。
定期的に「時価」をチェックして比率を整える
そして資産運用を続けていく中で、定期的に時価をチェックしてください。この時、どちらかの比率が75%以上になっていれば、もう一つの資産に移動するように方針転換するのです。例えば株価が下落して25%以下の時価になれば、インデックスファンドへの買付を積極的に行います。一方で株価が高騰して時価が75%以上になればインデックスファンドを売却するのです。
つみたてNISAやiDeCoとの組み合わせも可能
この資産運用法はつみたてNISAやiDeCoを用いてて行うこともお勧めできます。つみたてNISAの場合、売却益や配当が非課税になるのでより効率的な運用ができるのです。またiDeCoの場合中途解約が難しいですが、運用金額や運用先の変更ができます。iDeCoでは定期預金での運用もできるので、リスク資産の比率が高い時は定期預金で運用すればよいのです。
運用資産が2000万円を超えれば、他の資産も検討
ここまで初心者でもできる資産運用をテーマに基本的な考え方とお勧めの資産運用法を解説しましたがいかがでしたでしょうか。
今回解説した楽天証券&楽天銀行を使った資産運用法はあくまでも投資初心者向けのものです。なぜなら銀行の普通預金で元本と利息が保証されるのは1000万円までだからです。つまり運用資産が2000万円を超えると楽天銀行の普通預金だけでは安全資産の運用が難しくなります。
また運用資産が2000万円を超えた人は資産運用について次のステップに入るべき時だとも言えます。債券や不動産、もしくは事業の買収など様々な資産にも視野を広げるべきです。
ライター:福井廉太
理学療法士とMBAの資格を活かして「ポートフォリオ・ワーカー」をしています。
Twitterアカウント:@NOLIMIT_MBA
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