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コロナショックで株価が暴落したことを機会に、株式投資を始めようとしている方がたくさんおられます。なぜならネット証券を中心に口座を新規開設される方が増えているからです。しかしどの銘柄に投資すれば良いか判断の難しいところです。なぜなら業績の見通しが立たない企業が多いため、割安株の指標が分かりにくくなっているからです。ではどうすれば割安株を見つけることができるのでしょうか。

今回の記事ではコロナショックで暴落している株式市場で割安株を見つける指標としてPBRが有効なことを解説します。

株価の決め手は企業の業績

はじめに株価がどのように形成されるのかをおさらいしましょう。株価とは様々な原因で変動します。しかし長期的に株価を決めるのは企業の業績です。なぜなら株式とは企業の持ち主として参加し、企業が生み出す利益を得る権利だからです。多くの利益を残す企業の株価が高くなるのは自然な事なのです。

利益に応じた妥当な利率がPERに表れる

そして企業が生み出す利益と株価の関係を表す指標としてPER(株価収益率)があります。PERは企業が出す利益と株価に対する倍数です。つまりPERを見れば何年で投資資金を回収できるかが分かるのです。

そのためPERの数値が少ないほど割安度が高いことが分かります。一般的にPERが15倍以下だと割安だといわれています。

コロナショックでPERが使いにくくなった

この度のコロナショックでは株式市場が混乱し、多くの銘柄の株価が暴落しました。なぜ株価は暴落してしまったのでしょうか。それは新型コロナウィルスの影響で経済活動が止まってしまうことで、企業の業績が不透明になったからです。

そのためPERを使った割安株探しは困難になります。なぜならPERでの割安株探しでは期末の予想利益を使って「利益に反映されていない割安株」を見つける手法だからです。したがって利益の見通しが不透明になると低いPERだと思って投資をしても減益になって株価が低迷するのです。

業績回復が期待できる高収益企業は投資のチャンス

もちろん現時点ではコロナショックによる業績低迷がいつまでも続くわけではありません。優良な企業であれば一時的な不況をしのいで、以前の業績を取りもどすでしょう。今回のように低迷した株式市場でこのような銘柄に投資できれば、最高のリターンを得ることができます。

しかし業績の見通しが不透明でかつ、混乱した株式市場ではPERだけで割安株を探すことが難しくなっています。では何か代わりになる指標は無いでしょうか。

不況時の割安株の指標はPBRを使う

今の株式市場の状況で割安株を見つける指標としてPBR(株価純資産倍率)を用いることをおすすめします。PBRは株価と企業の有する資産に対する倍率です。企業の業績とは一線を画した割安度を測ることができるため、業績が不透明なときにも使いやすいのです。

平常時にROE10%の企業ならPBR1.5倍以下なら割安

そしてPBRでの割安株を探すとき、投資先の直近数年間のROEを確認してください。なぜならコロナショックが収束し経済が回復したときに再び出すことのできる収益力を見るためです。その上で企業が出せるROEに対して割安だといえるPBRの水準を確かめるのです。例えばROEが10%の場合、PBR1.5倍以下の株価であれば割安だといえます。

コロナショックが収束し、業績が回復すれば株価が上昇する

この株式評価法をおすすめする理由は、PBR・ROEとPERの関係にあります。この3つの指標には「PBR=PER×ROE」という関係式があるのです。これを変形すると「PER=PBR÷ROE」となります。

そして変形した式に先ほどおすすめした「PBR1.5・ROE10%」を当てはめると「1.5÷10%=15(PER)」となるのです。したがってROE10%を出せる企業でPBRが1.5倍以下だとPERが15倍以下になるのです。(ちなみにROE20%であればPBR3倍でPERは15倍になります)

この式に基づいて割安株を見つけられれば、コロナショックによる不況を脱し、業績が回復すれば株価も上昇すると考えられるのです。

事例研究:【6073】アサンテ シロアリ駆除シェア1位

次に実際の銘柄を用いて解説します。【6073】アサンテは住宅のシロアリ駆除・予防をメインに、建物のメンテナンスビジネスを行っている企業です。東日本を中心に展開していた事業をJAと提携して全国各地に広げる戦略をとっています。

コロナショックでPBRは1.5倍以下に

アサンテのROE推移

アサンテは着実に増収している銘柄としてこの2年程度は2000円前後の株価を維持していました。ところがコロナショックの影響で株価が暴落したのです。その結果、2020年3月23日に1280円まで下落しました。そしてPBRは1.19倍になったのです。

直近10年のROEは10%以上を維持

一方でアサンテはこれまで高い収益力を維持していました。直近3期でROEの低下傾向が見られますが、過去10期分のROEはいずれも10%以上です。コロナショックが過ぎ去った後、アサンテのROEが10%を維持できるとすれば1280円の株価でのPERは1.19÷10%=11.9倍です。

コロナショック後に業績回復できればば株価はいずれ修正される

アサンテの株価が下落したのはコロナショックの影響で今後の業績に見通しが立たなくなったと投資家が判断したと考えられます。もちろん当面はアサンテの業績が低迷する可能性があります。しかしアサンテのビジネスを分析し、これまでのROEに回復すると判断できれば1280円という株価は割安になるのです。

PBRは赤字になると評価が変る点に注意

最後にPBRでコロナショックの割安株を探すときに注意すべき点を解説します。それは赤字決算になるとPBRの評価が減ることです。赤字を出すということは企業の純資産が減ることを表します。したがって株価と純資産の倍数であるPBRの水準が低くなってしまうのです。

例えばある企業の純資産(一株当たり)が100で株価が150の株式があるとします。この場合、PBRは1.5になります。この企業が黒字決算を出せば純資産が増えて110になり、株価が150で変わらなければPBRは1.36となるのです。

ところが赤字決算を出し、純資産が90になり株価が150で変わらなければPBRは1.7となってしまうのです。

赤字続きの企業でなければPBRは割安株を探すヒントになる

今回はコロナショックで低迷している株式市場ではPBRを使って割安株を探すことができることを解説しましたがいかがでしたでしょうか。今回の記事のポイントは以下の通りです。

  • 株価は企業の業績に大きく左右されるのでPERで評価することが多い
  • 経済が混乱し、株式市場が暴落した時は優良企業に安く投資できるチャンス
  • コロナショックで先行きが不透明になりPERでは評価が難しくなる
  • 一方でPBRは企業の資産で割安度を評価できる
  • ROE10%を出せる企業であれば5倍以下は割安
  • 赤字決算ではPBRの水準を引き下げる必要がある

新型コロナウィルスの猛威が予想以上となり、経済や社会の先行きが不安視されています。しかし優良な企業はこのような苦境を乗り越える能力があります。皆さんもこの機会に優良企業の株主になってみてはいかがでしょうか。

※この記事を参考にした投資の判断は自己責任になりますのでご了承ください

ライター:福井廉太
理学療法士とMBAの資格を活かして「ポートフォリオ・ワーカー」をしています。
Twitterアカウント:@NOLIMIT_MBA

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