ビットコインと元との相関に異変、金との比較でも突出しています。
2016年の後半よりビットコインが急上昇を続けました。2014年3月のマウントゴックス事件以前の高値を9月に超えてきており最高値を更新しました。一方、中国の人民元のレートも9月以降ドルに対して下落して、リーマンショック以前の2008年1月に水準となっている。ビットコインと中国の元は逆相関で動くと判断すべきでしたが3月は元安の中でビットコインが再び高値を更新しましたが月末は2月末よりも下がって終わりました・金との価格の比較でもビットコインの上昇の速度が速いことが分かります。

ビットコインと元の逆相関のメカニズムが復調

(1)中国の外貨準備高は、2014年6月にはピークの4兆ドルとなっていたが、昨年8月のチャイナショック以降減少を続けてましたが月末には3兆90億ドルとなり2か月連続で増えました。ソシエテ・ジェネラルは、かねてより国際通貨基金(IMF)の指針では中国にとって安全といえる外貨準備の最少額は2兆8000億ドルで、現在のペースで減少を続ければ間もなく到達するとみる。危険ゾーン到達の時間を稼げています。
 
(2)「インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた」と先ごろ日経が報じています。
(3)現在中国では個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限されている。

(1)~(3)の事実により、元→ドルには規制があるので、元→ビットコイン→ドルと中国人が資本を逃がした買いがビットコインを上昇させていましたが、中国の当局の資本規制がより厳しくなっているのでメカニズムにも異変が出ています。

ビットコインの時価総額と位置づけ

ビットコインの妥当な価格は、理論的に判断するのは難しいです。ビットコインの時価総額は2017年に入って、200億ドルに迫ってましたが3月は2月末より下がりました。アメリカの通貨供給量であるマネーストックの伸びと比較しても2016年後半以降の値動きはバブルです。発行数が2100万枚までに制限されているので金のように希少価値があり、ドルがまた量的緩和などをするようなことがあれば希少価値で価格が上昇していく仕組みですがビットコインの時価総額の増加速度は異常ですが3月はペースダウンとなりました。

安心して投資するのは参加者が増加して変動率が下がること

ビットコインの相場の月間の変動率は非常に高く市場に厚みがありません。市場に安定をもたらすのに中心的役割を果たすのが、指定参加者(authorized participant、略称AP)という存在となります。ビットコインの場合、実績のあるマーケットメーカーが育っていません。今後はマーケットメーカーに関する記事に注目して行きたいです。

月間変動率が10%以下になるまではレバレッジは掛けない方がよいかと思います。

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