日本の仮想通貨関連法案の影響

2016年の後半よりビットコインが急上昇を続けました。2014年3月のマウントゴックス事件以前の高値を9月に超えてきており最高値を更新しました。一方、中国の人民元のレートも9月以降ドルに対して下落して、リーマンショック以前の2008年1月に水準となっている。ビットコインと中国の元は逆相関で動くと判断すべきでしたが4月は元がドルに対して値を戻すと共にビットコインが再び高値を更新しました。5月に入りさらに高値を更新しています。金との価格の比較でもビットコインの上昇の速度が速いことが分かります。一番取引量が多いのが日本円である分析データもあります。4月1日から施行された日本の仮想通貨関連法案の影響してきているようです。

ビットコイン相場

ビットコインと元の逆相関のメカニズムが復調

(1)中国の外貨準備高は、2014年6月にはピークの4兆ドルとなっていたが、昨年8月のチャイナショック以降減少を続けてましたが月末には3兆90億ドルとなり2か月連続で増えました。ソシエテ・ジェネラルは、かねてより国際通貨基金(IMF)の指針では中国にとって安全といえる外貨準備の最少額は2兆8000億ドルで、現在のペースで減少を続ければ間もなく到達するとみる。危険ゾーン到達の時間を稼げています。
(2)「インターネット上の仮想通貨ビットコインの世界取引が拡大している。円換算した11月の売買高は15兆円超と前月に比べ5割増え過去最高になった。けん引役は中国で、全体の9割を占めた」と先ごろ日経が報じています。
(3)現在中国では個人1人当たりの外貨両替は年間5万ドルに制限されている。
(1)~(3)の事実により、元→ドルには規制があるので、元→ビットコイン→ドルと中国人が資本を逃がした買いがビットコインを上昇させていましたが、中国の当局の資本規制がより厳しくなっているのでメカニズムにも異変が出ています。

ビットコインの時価総額と位置づけ

ビットコインの妥当な価格は、理論的に判断するのは難しいです。ビットコインの時価総額は2017年に入って、2.0兆ドルに迫ってましたが4月は2.2兆ドルを超えて来ました。アメリカの通貨供給量であるマネーストックの伸びと比較しても2016年後半以降の値動きはバブルです。発行数が2100万枚までに制限されているので金のように希少価値があり、ドルがまた量的緩和などをするようなことがあれば希少価値で価格が上昇していく仕組みですがビットコインの時価総額の増加速度は異常ですが、ここに来て加速度を増しています。

安心して投資するのは参加者が増加して変動率が下がること

ビットコインの相場の月間の変動率は非常に高く市場に厚みがありません。市場に安定をもたらすのに中心的役割を果たすのが、指定参加者(authorized participant、略称AP)という存在となります。ビットコインの場合、実績のあるマーケットメーカーが育っていません。今後はマーケットメーカーに関する記事に注目して行きたいです。4月の変動率は25%で3月より下がりましたがまだ高いままです。

月間変動率が10%以下になるまではレバレッジは掛けない方がよいかと思います。日本の仮想通貨関連法案で、現在のビットコイン相場が過熱しているのであれば日本人が一番損失を被ることになりそうです。

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