世界を飛び回り活躍するセレブや実業家は、一般的にファーストクラスを利用しているイメージだが、意外にも彼らはビジネスクラスを選んでいる。ビジネスクラスで飛行機を使うことが多い彼らは、ポイント優遇などがある航空会社の上級会員のメンバーになっていることが多い。航空会社の上級会員制度やその特典とは一体どのようなものなのか?
お金持ちはファーストクラスでも満足しない?
確かにエコノミークラスの運賃は安いが、座席が狭くくつろぐことは出来ない。これに対してビジネスクラスは、周囲に気兼ねなく横になって熟睡できるので、十分にリフレッシュし、到着と同時に無駄なく仕事に専念することができる。一方、ファーストクラスはビジネスクラスの倍くらいの運賃になる場合もあるが、運賃相応に途方もなく快適なのかと言うとそうでもなく、サービスや設備はビジネスクラスと大きな違いはない。
その結果、お金持ちは同じ時間を過ごすのなら、ビジネスクラスが合理的だと考えるようだ。彼らはステイタスではなく、時間と必要なサービスにお金をかけるのだ。
『大富豪が実践しているお金の哲学』(冨田和成著)の筆者によると、長時間のフライトでなければ、エコノミークラスを利用するお金持ちもいるようだ。世界一の大富豪ビル・ゲイツも、自家用機を所有しているにも関わらず、一般の飛行機を利用する場合にはエコノミーを選択する。
このようなお金持ちは何に「お金」や「時間」をかけるべきかきちんと理解している。彼らの合理的な考え方を参考に、時間とお金の使い方を見直してみるのも良いかもしれない。
ANAとJALの上級会員制度加入資格の条件とは?
ANAの上級会員制度であるプレミアムメンバーは、1年の搭乗実績に応じて「ダイヤモンド」「プラチナ」「ブロンズ」の3つのステイタスに分かれている。プレミアムメンバーになる条件は年収などではなく、マイルとは別に、飛行機に搭乗した時だけに貯まるプレミアムポイントである。毎年1月から12月に獲得したプレミアムポイント数に応じて翌年度のステイタスが決定し、翌年の4月から1年間にわたって「プレミアムメンバーサービス」を利用できるのだ。ANAの最上級会員「ダイヤモンド」になるためには、1年間で10万プレミアムポイントが必要であり、かなりハードルが高いと思われる。このポイントを貯めるには、ビジネスクラスで、金額にして800万円ほどかけ、成田―ホノルル間を10往復以上しなければならないのだ。
同じくJALにはFLY ONプログラムという上級会員制度があり、こちらもマイルとは別に貰えるFLY ONポイントや搭乗回数に応じて様々なサービスを利用できる。ANAと同様に、「ダイヤモンド」「サファイヤ」「クリスタル」の3つのステイタスに分かれており、1月からの1年間に貯まったポイント数などに応じて、ステイタスが決定する。最上級の「ダイヤモンド」になるためには10万FLY ONポイントもしくは、搭乗回数120回かつ3万5000FLY ONポイントが必要となる。FLY ONプログラムでは、ポイント数だけではなく搭乗回数も考慮されるが、ANA同様ハードルは高い。ポイントだけで「ダイヤモンド」会員を目指そうとすると、ANA同様に800万円弱の金額をかけ、ビジネスクラスで成田―ホノルルをやはり10往復しなければならない。
もちろん海外の航空会社にも、上級会員制度はある。
北欧のスカンジナビア航空には「ユーロボーナス」というポイント制度があり、獲得マイル数などに応じて会員クラスが4段階に分かれている。上のクラスになるほど受けられるサービスが増える。一方、アメリカ大手のデルタ航空の上級会員「ゴールドメダリオン」の加入資格は、デルタ航空のクレジットカードである「デルタスカイマイル・アメックスゴールドカード」を保有することである。このカードを保有することが出来れば、デルタ航空を利用したことがなくても上級会員資格が与えられるので魅力的と言えるかもしれない。
上級会員というステイタスに与えられる大きなメリット!
航空会社の上級会員になることで、空の旅を快適に過ごせる様々なサービスを利用することが出来る。代表的な特典としては「ボーナスマイルの付与」や「航空会社のラウンジ利用」、「空港利用時の優待」などだ。
ANA、JALともに最上級の「ダイヤモンド」会員になると、通常獲得マイルに加え、同数以上のボーナスマイルが貰える。「ダイヤモンド」会員でいる限りは、マイルの有効期限もなくなり、飛行機に乗れば乗るほど、どんどんマイルが貯まる仕組みになっているのだ。
航空会社のラウンジでは、ドリンクや料理の提供といったサービスを受けられ、通信設備完備、シャワールームや仮眠室を備えているところも多い。空港利用時には、専用カウンターで優先チェックイン、また搭乗手続きや手荷物の受け取りなどあらゆるシーンで優先してもらえる。
一方、路線によっては優先搭乗開始の時点で、優先レーンであるにもかかわらず行列ができるという光景が見られる。羽田―伊丹などのビジネス路線では、時間帯によっては全体の3~4割が上級会員ということがある。特典を使う路線は考えねばならない。
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