ビットコインとは、仮想通貨とは円やドルのように国の後ろ盾がない通貨で、主にインターネットを介してやり取りできる通貨である。

仮想通貨と言われているが正式には暗号通貨と呼ぶ。日本では仮想通貨とうい呼び方が一般になっている。暗号通貨という言葉に直すことは出来るがそうすることによってまた別の通貨の概念が出来たと勘違いされる恐れがあるので「仮想通貨」という呼び名のままになっている。元々は日本も通貨として認めてはいなかったが、現状の法律ではビットコインはアメリカドルなどと同様に通貨として処理されている。

ビットコインの仕組み

ビットコインで出来ることは基本的には実物の通貨と大きな違いはない。ただし、実物の通貨と違うことが2つある。一つ目は全てインターネット上で取引されているので決済が非常に短時間(10分程度)で出来る。二つ目としては手数料が非常に安くなっている。

例えば、日本に住んでいる人がアメリカの店で何か商品を買うことを考えて見よう。まず、現物の通貨の場合、日本円を銀行などで米ドルに交換する。その際に交換手数料として3%程度の手数料が掛かり、またその交換した米ドルをアメリカの店の銀行口座へ送金する。その際にも高い送金手数料を支払う。この時銀行でもほとんどの銀行は3時以降窓口を開けてないのでまず送金の準備をするまでに半日以上掛かるケースがザラになる。

また、アフリカなどの新興国になると送金に何日もかかり、自分で持って行ったほうが早い、なんてこともあるようだ。しかし、ビットコインでは、円でビットコインを購入する際の現物取引手数料が掛かからない取引所が多い。

仮想通貨と実物通貨の違いとは

実物の通貨である円やドルとは何が違うのだろうか?それはまず国家の信任がないことが挙げられる。円は日本が、ドルはアメリカが通貨として認めているからモノと交換することが出来る。逆にビットコインはそういった信任がない為、ビットコインに対して価値を認める人が誰もいなくなれば通貨としての価値がなくなってしまうのだ。過去に円やドルも紙幣として出てきた当時は信用がなかったので何かあった時には金へと交換する金本位制と強いていたのだがやはり多人数の人がその通貨の信用を得ることが出来ないと通貨としての機能を果たすのは難しくなっている。

ビットコインは管理している人がいないのだ。あえて言うならば投資家全体が管理していると言った方が正しいのかもしれない。ビットコインは、コンピューターのネットワークを利用して、管理する仕組みとなっている。ビットコインのすべての取引履歴は、ブロックチェーン(分散型ネットワーク)と呼ばれる、台帳に記憶される。インターネット上に巨大な帳簿があると考えるのがいいと思う。その帳簿は投資家全員が見ることが出来るのだが、もし帳簿での書き間違いや第三者が悪意を持って書き換えたとしても、それを見た周りの投資家が正しい帳簿に書き換えることによって安全性が守られる仕組みになっている。

ビットコインを使って取引するサービスを提供する会社や、ビットコインの売買をする会社は、ビットコインのシステムそのものを管理・運営している会社ではないのだ。

ビットコインを生み出す採掘(マイニング)

ビットコインは国が管理しているわけではないので将来発行される枚数は2,100万枚と決まっている。現在は約1,400万枚が発行されている。残りはどのように増えていくかというと、今この瞬間にもわずかずつ増えていっているのだ。それがマイニングという方法で増えていく。マイニングはその名の通り、採掘することによってコインを掘り当てるのだがその掘り方というのが独特な手法を取っている。膨大な計算を解くことによってコインを採掘することが出来るのだが、その為にスーパーコンピューターを長時間稼働させ続けなければならないのだ。その為、一般人が暗号通貨の採掘で儲けることはかなり難しいと言える。

仮想通貨の種類

一般的な仮想通貨の例としては一番有名なのはビットコインだ。これは「ナカモトサトシ」という人がインターネット上で公開した論文からその発想が生まれ、仮想通貨で最もメジャーな通貨になる。他にも「イーサリアム」や「リップルコイン」が有名だ。どの仮想通貨も微妙に異なった性質がある。イーサリアムであれば単純な通貨の意味合いに加えて領収証の効果を付け足した機能を持ち合わせているし、リップルコインは通貨というより借用書の意味合いが強い通貨になる。仮想通貨の種類としては100種類以上あるが、実際には上位10通貨程度を除けばほとんど通貨として機能していないかと思われる。

ビットコインはこういった通貨の先駆けとなっている。ビットコインなどの仮想通貨は「ブロックチェーン」という技術が使われている。これは分散型のシステムで、世界中に点在するパソコンにデータを置くことで、(一つの場所にデータを置かないようにして)壊すことができないネットワークを作る技術だ。その分散型のネットワークを認証システムとして利用すれば、中央集権が不在でも信憑性のある合意を達成させることができる。この仕組みにより、国の後ろ盾がなくても通貨システムが成り立っている、と言える。

ただ実際問題としては現状ビットコインの保有者は7割超を中国人が保有している状態だ。元々は世界中の人たちが為替リスクを気にすることなくスピーディーに決済できることが魅力の通貨だったが、一部投機的な運用商品になってしまっている。

ビットコインと電子マネー

電子マネーは貨幣価値の決済を電子化したものになる。 プリペイドカード型電子マネーとネットワーク型電子マネーの2つに大別される。前者はICチップに貨幣価値データを記録する電子マネーで、専用端末を使って入金しておくものでSuicaやPASMOカードなどが有名だ。

ビットコインは電子マネーと似通った性質もあるが、異なる部分も多くある。Suicaはチャージした金額を他の人に支払ったり融通することが出来ないがビットコインは出来る。例えば、Suicaカードは現金を入金しておけば、駅の改札で勝手に移動距離に応じた金額を支払う形になるが、ビットコインは自分の口座に日本円を入金してビットコインを購入しておけば他人に送金することが出来る。

ビットコインを使うメリット

ビットコインは個人間で直接送金することが出来る。例えば数人で飲みに行った時に幹事役にお金の支払いをするときは便利だろう。スマホで自分の飲み代を幹事役に直接送金できるし手数料も無料だ。その為、ネット通販で少額の商品を購入する際の振込みや決済で利用できるようになると、ビットコインの利便性が通貨の代わりとして機能するようになるだろう。

硬貨だと1円よりも小さい単位が存在しないのでそれ以上細かい単位を作ることはないがビットコインは1ビットコインよりも小さい単位での取引が可能だ。それもインターネットでのみ取引されている強みかと思う。ちなみに今のビットコインの時価は1ビットコインが13万円程度(2017年2月26日現在)になっている。 1ビットコインの100万分の1の単位をビッツと呼ぶが、ビットコインをより小さなサブユニットにして取引することができるため、これが限界になることはない。ビットコインは小数点以下8桁(0.00000001 BTC) に分割することができ、平均取引サイズが小さくなり、将来必要となれば、より小さなユニットにすることも可能だ。またビットコインの生みの親であるナカモトサトシの一部をいただき、 0.00000001BTCを1satoshiと呼んだりもする。

ビットコインはインターネット上にのみ存在する通貨なので銀行通帳やキャッシュカードといったものがない。その代り、それに相当するものが「秘密鍵」と「公開鍵」になる(詳しくは暗号理論の話になるので興味がある方は専門書籍を見て頂きたい)。秘密鍵とはキャッシュカードと暗証番号が一緒になっているようなもの、と考えればいいかと思うがこれは自分の口座の管理を出来る鍵になりますので絶対に他人に漏らしてはいけない。(キャッシュカードと暗証番号があれば普通に盗難されてすら為。)一方、公開鍵はキャッシュカードの口座番号とほとんど同じと考えれば良いが、これがあれば口座にお金を振り込むことが出来る。

ビットコインのデメリット

ビットコインは今の金融業界を一変させてしまうかもしれないくらい便利なものになっているが課題は山積みだ。

ビットコインは秘密鍵がばれなければ口座の持ち主の情報が分からないようになっているが、逆に犯罪者であっても顔を知られることなく売買することが出来る。数年前にシルクロードというヤフオクに似た マーケットプレイスがあったのだが、このサイトでは薬物、銃、流出クレジットカード情報など違法なものや情報の取引に使われていた。そこで決済通貨として使われていたのがビットコインだった。

また、2011年6月19日には、ビットコインの取引所を行っていたマウントゴックス社が、不正侵入者によるハッキング行為により顧客の秘密鍵を流出され、巨額のビットコインが盗難される事件があったことから、ビットコインを扱う企業のガバナンス、コンプライアンスの問題や、法整備も必要と考えられている。

ビットコインとは暗号技術を元に作られたシステムで暗号とは基本的に莫大な計算量を元に安全性を確保するものになっているため、例えば今のスーパーコンピューターの何十倍も優れたコンピューターがあれば、ビットコインシステムをそのまま乗っ取ることが出来うる仕組みになっており、そういった点も課題として挙がっている。

ビットコイン投資

ビットコインを投資としてとらえた場合、1BTC/30万円前後(2017年8月現在)の価格が今後、どこまで上昇するかに掛かっている。まだまだ上昇する可能性を秘めている一方で、他の通貨に取って代わられる可能性も否定できない。

もし、リスクヘッジするなら積み立て投資の手法をとることが望ましい、ドルコスト平均法を用い毎月一定額を購入していく方法がある。これなら変動が激しい通貨でもリスク分散することができる。

ビットコインに限らず、投資はリスクとリターンを考えポートフォリオを組む必要がある。

 

- スポンサーリンク -
- スポンサーリンク -
- スポンサーリンク -

関連記事:

海外投資/オフショアファンドの窓口【IFA無料紹介サービス】
日本と世界の学資保険比較!元本保証140%の海外積立商品
海外積立投資メイン3社の比較と評判
ヘッジファンドは投資信託比較で手数料10倍!でもリターンは3倍!?

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。