最近、レバレッジ型ETFが大変な人気を集めています。日経平均などの指数の2倍3倍の値動きをするレバレッジ型ETFはどの個別銘柄よりも盛んに売買されています。

レバレッジ型ETFが人気を集めている理由には、ETFの手軽に低コストで分散投資ができるメリットに加えて、日経平均などの指数に連動するETFよりも多くの利益を上げられたり、値下がり局面でも利益を上げられたりできるからです。

指数の変動の2倍3倍の利益

レバレッジ型ETFが連動する指数には、日経平均・TOPIX・JPX日経インデックス400などがあります。

それぞれについて、レバレッジ型、インバース型、ダブルインバース型があります。

レバレッジ型は日々の騰落率が日経平均などの指数の2倍となります。インバース型はマイナス1倍になります。マイナスなので値下がりすると利益になります。ダブルインバース型ではマイナス2倍になります。

指数の倍の値動きとなる仕組み

指数の倍の値動きとなるレバレッジが可能となる仕組みはどうなっているのでしょうか。それはETFの資産とは別に株式の先物取引を行うことで可能となっているのです。

例えば日経平均の2倍に連動するレバレッジ型ETFでは、運用会社がその日の取引終了直前に資産とは別にその2倍の額となる日経平均先物を購入しておきます。

純資産が200億円なら400億円の先物を買い持ちしておくことで、翌営業日に日経平均が5%値上がりしたら20億円の利益となり、純資産が20億円増えて日経平均の値動きでの利益10億円の2倍の値動きになります。

長期運用ではパフォーマンスが下がる

レバレッジ型ETFが日経平均の2倍の値動きをするなら、長期に保有していればより多くの利益をあげることができると思われがちですが、実際には思ったほど利益をあげることはできません。

レバレッジ型ETFでは、先物取引で増えた資産に合わせて資産の2倍となるように先物を買増しします。先ほどの例では先物の買い持ち高は資産220億円の2倍である440億円に増えます。

2日目に日経平均が10%下落したとします。先物で44億円の損失が発生し、資産は220億円-44億円=176億円になります。続いて先物の買い持ち高を資産の2倍となる352億円とします。

3日目に日経平均が6%上昇したとすると352億円の6%である21.12億円の利益となり、資産は176億円+21.12億円=197.12億円となります。

一方、この間の日経平均の値動きでは、200億円×1.05×0.9×1.06=200.34億円となります。

3日間の上下の値動きで日経平均はほぼ当初の価格に戻りましたが、レバレッジ型ETFでは2.4%ほど値下がりしています。

このように上下に変動する相場では、レバレッジ型ETFはレバレッジが低減し、利益をあげにくくなります。これは前日の利益、または損失が翌日の資産に繰り込まれる「複利」効果によるものです。

レバレッジ型ETFの有利な運用方法

レバレッジ型ETFがもっとも向いている相場は、一本調子に上昇を続ける相場です。レバレッジ型ETFの複利効果が有利に働き、2倍を超える利益が得られます。

その反面、下げ相場では2倍を超える損失となってしまいます。また、相場が上昇・下落を繰り返す場合は複利効果によってレバレッジは下がります。

レバレッジ型ETFでは下げが続くと損失が大きくなるので、運用にあたっては短期投資に徹し、利益が出たら早めに売却し、利益確定を行いましょう。

また、相場の上昇が今後も続くと見るなら一定期間保有し、大きな利益を狙うのもよいでしょう。

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