今注目を集めている投資手法の一つにソーシャルレンディングがあります。
これはいわゆるクラウドファンディングを投資に応用したもので、事業を展開したいが銀行の融資を受けづらい事業者に対し、ネット上で事業資金を投資していき、その事業の収益から利益の分配を受けるというものです。

日本では市場は数百億円程度ですが、アメリカや欧米各国ではそれぞれ数千億円の市場規模を持つメジャーな投資手法です。

日本でも今後さらなる拡大が見込まれていますが、ソーシャルレンディングで投資を行う時、注意すべき案件とは一体どのようなものになるのでしょうか。

1、担保力が弱い案件

ソーシャルレンディングでは投資を行う対象の案件の事業内容とともに、必ず借金の担保の詳細も記されています。会社としてはソーシャルレンディングによってお金を借りるわけですから、投資社は当然担保を要求します。もし事業の失敗などで貸し倒れが発生したら、担保を売却することで資金を回収します。

資金を回収できるかどうかはこの投資において、非常に重要なポイントであり、もし貸し倒れが起きて投資資金を全損してしまったら、投資を続けていくのは難しくなります。

ソーシャルレンディング会社でも、担保力の強い不動産を担保とした案件のみを掲載して、投資家から資金を調達しているサイトもありますが、中にはその会社の商品や株券を担保としているものもあります。

今の日本では人口減少傾向とはいえ、東京23区、特に中央区、千代田区港区の区の地価はうなぎ登りとなっています。これらの土地や不動産を担保としているのであれば、資金を回収できる見込みは高いので、安心して投資が可能です。

しかし不動産を担保にしていても、時には抵当権の順位が2位の案件もあり、その場合は資金の回収の可能性が低くなります。不動産が担保だからと無条件に安心するのではなく、抵当権の順位もしっかりチェックをしましょう。

担保力が弱い担保の案件は利回りが高いものもありますが、貸し倒れのリスクもあるので、慎重に検討してから投資をしましょう。

2、発展途上国など海外の案件

次に注意をしたいのは海外の投資案件です。海外の投資案件、特に発展途上国の事業開発などは利回りが10%を超えるものも多くあり、一見魅力的に見えるでしょう。また海外の投資案件のみを専門に扱うソーシャルレンディング事業会社もあるほどです。

しかし日本国内の案件と比較をすれば、やはり海外の投資案件は情報収集をしづらいのがネックになります。その案件の担保は本当に担保力があるのか、まず事業の成功率は高いのかなど情報がないので、投資の可能性を図りにくいのは大きなハンディキャップになります。もちろん自分で海外の情報を集めており、不安を払拭できるような人であれば、投資をしても良いでしょうが、ソーシャルレンディング初心者が利回りにつられて無条件で投資をするのは避けておいたほうが良いでしょう。

利回りの高さはすなわち事業の成功率の低下に影響していきます。低利回りで低リスクなものと、高リスク高利回りの案件をうまく組み合わせて、利回りを確保していきましょう。

3、資金集めに躍起になっているソーシャルレンディング会社の案件

3月末に金融庁から指導を受け、1ヶ月の業務停止を余儀なくされたソーシャルレンディング事業会社「みんなのクレジット」は投資家から集めた資金を社長の借金返済に充てていたり、不動産を担保に謳いながら実態はそのような事実はなかったなどの、ずさんな経営が行政指導の後に明らかになりました。

この会社の場合、2016年から「キャッシュバックキャンペーン」を頻繁に実施しており、100万円投資をした人には5万円のキャッシュバックなど、非常に高い還元率を謳って、投資家から資金を集めていたのです。

しかし実態は集めたお金を社長が個人流用するなど、資金繰りに苦慮していたことが明らかになっています。またアフィリエイトプログラムでも図抜けた高報酬をアフィリエイターに提供し、個人投資家の参加を促進していました。

このように投資家から1円でも多くの資金集めを躍起になってしている会社は、よく注意をする必要があると言えるでしょう。幸いにみんなのクレジットも事業再開後は倒産の予兆もなく、投資資金の分配も行われていますが、会社が倒産した場合、投資資金が戻ってきたのかというと、疑問符を付けざるを得ません。

キャッシュバックなどを異様な高還元率で行う会社は、その裏には現金が早急に必要な事情がある、ということを投資家としては推察し、安易な投資は避けるべきだといえるでしょう。

まとめ

ソーシャルレンディングは低リスクでミドルリターンが望めて、かつ投資後の運用の手間もかからない、サラリーマンの副業にも向いている投資と言われています。しかしまだ日本での歴史は10年もなく、市場も未熟なので不法行為に手を染める会社がいないとも言えません。リスクについては自分でしっかりと把握をした上で、余剰資金での投資から始めるようにしましょう。

≪記事作成ライター:麻宮太郎≫
バリバリ子育て中のアラフォー。自由な生活を手に入れることを目標に、不動産投資や金融投資、そしてライターとして副業に没頭中。しかし子供がなかなか自由にしてくれないのを嬉しくも大変に思っている。

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