2017年は株の世界では日米とも大相場が続いていますが、多くの個人投資家はこうした相場に乗れないままにピークを迎えてしまい、逆に下がり始めたところで押し目買いをしがちです。
しかし、相場は既に反転し、下降トレンドが始まっていると気付かずに失敗するケースが多くなります。
2017年秋の日経平均の暴騰相場は残念ながら為替が連動することはないままになってしまっていますが、こうした大相場、ビッグトレンドにどのように乗ればいいのか、またどのようなリスクヘッジをすべきなのかについて今回は考えてみたいと思います。
高くても諦めるな!トレンドが出ているときはストップを置いてとにかくエントリーしてみる。
ここ1年の為替の大相場はなんといってもトランプ大統領が勝利してからの昨年11月から年末までのドル円の大相場が思い出されるところです。
※ドル円52日移動平均ボリンジャーバンド推移2016年11月~
上のチャートはドル円日足を52日、実質2か月の移動平均線ベースにしてボリンジャーバンドの推移を2016年11月のトランプラリースタートから追ってみたものです。
当時はトランプ勝利なら株も為替も大幅下落するという市場予測が強かったことから、大方の市場参加者が下方向への動きを想定しており、上昇し始めたときには疑心暗鬼が生じる状態でした。
しかし相場が走り始めてみると驚いたことにボリンジャーバンドの+2σの外側で相場がバンドウォークをし始めてしまいました。
一般的には国内の個人投資家はこのボリンジャーバンドを逆張りのエントリーポイントとして使うケースが多いことから、こうなるとボリンジャーバンドに内側に入ることを期待して売りから参入して担がれる状況になるのですが、こうした大相場に比較的早くから乗るためにはまったく逆の方法でエントリーしてみるというやりかたも存在するのです。
移動平均線は52日でも、もう少し短く30日程度でもワークしますが、期間が長ければ兆候が出始めるのに時間がかかるだけのことですから、このあたりはユーザーの好みで設定してもいいものといえます。
この手法の手順ですが、
- ボリンジャーバンドの+2σを終わり値で抜けたことを確認
- 最低で2日、安全をとるなら3連続で上抜けたまま終了を確認
- ストップロスを置いてロングエントリーしてみる
となります。
もちろん下落相場にも適用可能です。
非常にシンプルでわかりやすく、ストレスのかからない手法と言えるかと思います。
これは最近のNYダウの日足や2017年11月9日までの日経平均の暴騰相場でも見られたことですが、未曽有の大相場となるとボリンジャーバンドの2σの外側で相場が展開することが非常に多くなるのです。
こうした大相場の状況では一旦2σの内側に入ってもまた盛り返すことが多いので、あくまでストップを置いてついていくという強気の姿勢が必要になります。
この手法は皆がしり込みしているときに、かなり早い段階で相場に乗ることができますので、利益もより多く確保することが出来るようになるのです。
もちろん大相場にならずに終わることもありうる
FXは確率の高さにかける投資法ですから出来るだけ高い確率になるときにエントリーすべきですが、大相場のはじまりは誰しもが疑心暗鬼になるタイミングに発生しはじめますので、とにかくストップを置いて乗ってみることが重要になります。
とくに日足のボリンジャーバンドで3日+2σの外側で相場が推移するというのはあきらかに異常事態で、通常ありえないほどの相場状況をしめていることになりますが、トレンドがでるときというのはこうした異常事態を乗り越えていく相場状況ですから、早くにこの兆候をみつけて乗っていくことが非常に重要になってくるのです。
これは株でも為替でもほとんど変わりない状況といえます。ただし何回かに一回は必ず相場が大相場に発展せずに通常のボリンジャーバンドの動きと同じように2σの中に潜り込むことになります。
こうした場合には潔く損切対応するしかありません。
通常2σの外に飛び出した相場は1日程度は外側を維持して引けても2日、3日とその状況が継続することは滅多にはありません。したがってこの方法はその滅多にない大相場を探すために行うものと理解すれば間違いない行為で、早めの保険をかける意味でエントリーをしてみるわけです。
利益確定はトレーリングストップを利用する
上述した2016年11月相場での暴騰ではなんとこの+2σを飛び出した相場は延々2週間近く外側で推移することになりました。
しかしこのように相場が走り始めてしまいますと、ほとんどの個人投資家はどこからエントリーしていいかわからなくなり、いつ下落し始めるかも心配になることからほとんど相場に触ることもできないままに上昇を眺めるだけになってしまいます。
これは株でも為替でもほとんど同じ状況になるわけですが、何かエントリー方法を確立して、その条件が揃ったら損切覚悟で一旦は乗ってみるという戦略が必要になります。
また、こうした上昇相場に乗り込んだらとにかく相場の最後までいかについていくかが重要な課題になります。
そんなときに有効利用できるのがトレーリングストップという仕組みです。
※https://gardenforex.com/article/trailing-stop/から引用
この仕組みはどのFX業者にも実装されているもので価格変動に応じてロスカットラインを変更していく手法です。
トレールという言葉は、英語で追跡するという意味があり、価格変動に合わせてロスカットラインが相場の動きを追跡していることを表しています。
例えば、価格が上昇すれば、それに合わせてロスカットラインを引き上げ、下がり始めると一定の値幅でリカクをしてくれますから相場の上昇局面では相場が反転して下がらない限りはリカクのポイントも引き上げられていくことになります。
逆に価格の下落についていくのに使った場合にはロスカットラインを引き下げていきます。
これは株式市場でも実装されている仕組みですが、たとえば日経平均でいえば2万3300円まで相場が上げて下落を始めるとその段階でトレール注文が実行されることになるのです。
相場の最初だけは損切ポイントをしっかり決めておく必要がありますが、相場が上昇をはじめたらトレール注文でついていくというのが鉄則になるわけです。
大相場を見極めるのはプロでも大変
こうした大相場というのは年に何回も出るものではなく、せいぜい多くても2回、通常は1回登場すればいいものになります。
しかしほとんどの市場参加者はそうした突然の動きが大相場になると確信するまでにかなりの時間を要することになるため、AI実装のアルゴリズムのような仕組みでないかぎりは簡単に相場についていくことができないのです。
しかし今回ご紹介したような思い切った手法を駆使すればもちろん不発に終わることも多くなりますが、確実に早い段階から大相場についていけるようになるのです。
もちろんやり方としては賛否両論あるものと思われますが、損切さえしっかりすることが出来れば思ったほど一回ごとの損失は少なくて済みますので、ビッグトレンドについていくきっかけづくりとしてはこのようなアプローチをとってみるのも決して悪いことではないといえます。
個人投資家は絶対に損したくないという意識が非常に強くありますが、適切な損切ができれば思ったほど損失を抱えることもありませんし、一から出直しをすることも出来るのでかえって安全な手法になります。
現在のところ、足元のFX市場には大相場の兆候は見られませんが、次のタイミングにはこうした方法を利用してみてはいかがでしょうか?
少ない資金で思いのほか大きなリターンを得ることが出来るかもしれません。
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