積立て投資
Pocket

毎月一定額を自動的に買い付ける積立投資を実践するにあたってまず最初にすべきことは一体何でしょうか?
口座の開設?アセットアロケーションの設定?ファンド選び??
どれも正しいですが、まずすべきは黒字家計の実現です。当たり前のようで実は見逃されやすいポイントです。考えてみれば当然ですが、毎月の家計収支がマイナス・赤字なのに投資原資を出せるはずはありません。しかし実際には家計がマイナスでも貯蓄分を切り崩しながら積立投資を強行することは出来ます。有り余る現金貯蓄を投資資産に振り替える主旨でそうした事を行う場合もあるでしょう。しかしまとまった現金貯蓄も無いのに赤字家計を抱えつつ、わずかな貯蓄を切り崩しながら投資に励むのは本末転倒です。

「生活防衛資金」の概念は必ずしも正しくない

投資のスタート時には万が一生活が困窮した際の備えとして「生活防衛資金」を用意してから望むべし。という考え方があります。これはナレッジフォア出版、木村剛著:「投資戦略の発想法」という本の中で提唱された、「いざ収入が途絶えても半年〜1年程度は生活を続けていけるだけの資金を確保してから投資をスタートしましょう」という概念です。投資活動というのは市場に参加し続けることが成功への第一歩。病気や怪我、あるいは突然の解雇等、毎月の収入が途絶えるような事態によって直ちに生活が困窮するような財務状況では生活の為に投資資金を引き上げねばなりません。その結果投資効率も落ちてしまいます。そこで生活費の半年〜1年分くらいを確保してから投資に望むことでいざそうした事態に陥っても投資活動は淡々と続けていくことが可能になるわけです。

この論から言えば「生活防衛資金」をまず確実に貯めてから投資をスタートすべし。という事になりますが必ずしもこれには賛同しません。例えば毎月20万円の生活費がかかり、貯蓄はゼロ。なおかつ毎月の収支は赤字の家計があったとしましょう。この家計の生活防衛資金(生活費20万円の半年〜1年分)はすなわち120万円〜240万円もの金額になります。この金額が貯まれば投資をスタートしていい、裏を返せば貯まるまで投資は出来ない。という事になります。貯蓄が出来ない赤字家計をなんとか黒字に転換し、そして240万円もの現金預金を創るのに一体どれくらいの歳月が必要でしょうか。2年、3年。いやもしくは5年以上かかるかもしれません。

こうした世帯こそコツコツと低額でも良いから投資をスタートすべきなのに、生活防衛金の論理で投資を始められないのならそれは明らかな機会損失です。投資の成功には時間を味方につける必要があります。すなわち出来るだけ長期で運用した方がいい。5年もの歳月をただ現金を貯める為に費やすのはもったいない。時間の空費です。

現金積立と投資積立を同時進行するイメージで

そんな家計に必要なのは、生活防衛資金としての現金積立と、投資資産への積立を同時進行で行うハイブリッド戦略です。毎月一定金額の現金を積立しながら生活防衛力を蓄えていく、そして同時に主にインデックス投資を用いた積立投資も実践してリスク資産も積み上げていく。インデックス投資については過去記事(遅くとも30歳までに始めたい積立インデックス投資)に詳しく書いていますので参照してみて下さい。

こうして両方の資金をコツコツ積み上げることで、生活防衛力も少しずつ上がっていきますし、未来に向けて少しずつお金を殖やす力も増えていきます。そしてこの戦略を実現する為には兎にも角にも黒字家計の実現が絶対条件です。当たり前ですよね、積立投資も元を正せば貯蓄の一環ですから。毎月の収支をプラスにしない限りは下降の無限ループにハマったままです。かく言う私自身がかつてはそうでした。「インデックス投資を始めなければ!」とあれこれ勉強して始めたはいいけれど、毎月の家計は赤字続き。そんな状況でも積立投資を強行しましたから、リスク資産は積み上がったものの、手元の現金はどんどん減っていきました。「こりゃいかん」とさすがに気付き家計黒字化に専念、現金の積立とリスク資産への積立を並行して今に至ります。

家計黒字化に向けてやること

家計を黒字化に向けてやることを端的に大きく2つ上げると、

  • 支出の削減
  • 収入の増額

です。至極当たり前のことですがこの2つを並行して行うことが近道です。支出の削減はいわずもがな。まずは収入の範囲内で生活が成り立つように支出を精査する必要があります。それには家計簿をつけ支出を「見える化」するのが近道。家計簿といっても項目を細分して事細かに付ける必要はありません。まずは毎月いくらの支出があるのか。それを把握するだけでOKです。お金を使った際のレシートを全部取っておいて月末にそれを全て合算するのもよし、家計アプリで記録するのもよし。とにかく「収入ー支出」でいくら残ったのか、プラスなのかマイナスなのかを把握することが第一歩です。

そして同時に収入を増やす事を考える。今の仕事で昇給を目指すとか、副業を興すとか、転職するとか、結婚するとか。やれることは色々あります。どれも難しいですが不可能ではありません。ちなみに私自身は全部やりました。収入UPのために結婚した訳ではないですが、結果的には大きく寄与しています。

そうして収入と支出の「正差」を少しずつ大きくしていけばおのずと家計は黒字化しますし、一度型が出来てしまえばその後は特に労せずとも黒字が生み出せる「体質」になっていきます。体と同じで一度肉体改造を施せばあとは軽微なメンテナンスだけでそれを維持することが可能になる訳です。

そうして生み出した現金を確実にリスク資産にも投資していく。そうすれば長い時間をかけて資産は堅実に増殖し、経済的自由への道筋が少しづつ成長していくのです。

まずは足元。家計から投資を考えてみませんか?

(記:モッティー

- スポンサーリンク -
- スポンサーリンク -
- スポンサーリンク -

Financyの新着記事を
お届けします!