はじめまして。著者は中小企業診断士という経営コンサルタントの資格や過去の経験より多くの経営者様や事業主の方のお話を聞く機会がありました。そのような経験や経営全般に関する体系的な知識を有して、この記事を見てくださっている方に少しでも価値ある情報を提供できればと思っております。今回は売上向上というテーマで述べさせていただきますが、文字数の都合上、初級編と考えてお頂ければ幸いです。

売上の素因数分解

まず、今ある課題や問題点をできるだけ小さな単位に分解することで考えやすくする作業からスタートします。
よく耳にしているかもしれませんが、売上は

売上=客数×客単価

という等式で表されます。
今回は更にこれを細分化して

客数=新規顧客+既存顧客
客単価=1品あたりの単価×購買量 と分けます。

これら4つの項目をそれぞれ深堀していきます。

1 新規顧客

売上拡大において必要不可欠なのは新規顧客の獲得です。小規模小売店といっても業種・業態によってアプローチの仕方は異なってきますが、新規顧客獲得には顧客となりうる自社の商品に興味を持ちそうな潜在顧客へのアプローチが必要になります。

例えば、激辛インドカレー料理店を経営しているのであれば、激辛が好きな人に向けてのアプローチが有効になるので、無秩序にネット広告を打つのではなくターゲティングした上でアプローチをします。このターゲティングの仕方は別の機会にご紹介します。

また、新規顧客において有効性が高いと言われているのが愛顧客からのクチコミです。要は、今自社の商品を気に入ってくれている顧客のクチコミを誘発し、新規顧客獲得につなげる戦略。

まとめると、新規顧客獲得においての戦略は①ターゲットを絞ったアプローチと②愛顧客からのクチコミの誘発です。

2 既存顧客

既存顧客は放置すると自社から離反することが多くあります。また、新規顧客の獲得が既存顧客を確保するのに比べて5倍の労力がかかると言われています。そのため、新規顧客獲得よりもより神経を尖らせて戦略を立てる必要があります。

既存顧客の確保に重要なのは、再来店するきっかけを作るという点です。例えば、先ほどのインドカレー店でいえば、季節ごとの新商品を出し、宣伝することやポイントカードが溜まるとドリンク1杯サービスといったようなアプローチ方法があります。

具体的な戦術としては、ポイントカード、お友達紹介カード、DM、季節のおはがき、メルマガ、SNSなどといった方法があります。この時、単に安売りをウリのしてはいけません。詳しくは別の機会にご紹介しますが、お店のコンセプトに合った売り方をします。小さい店舗が安売りをすると価格競争では大型店舗には勝てません。そのため、小規模店舗は価格競争をせずに、違う視点で戦います。

例えば、地域に密着にする、生産量は少ないが高品質で高価格な商品を提供する、1個1個丹精込めて手作りした商品を提供する、顧客1人1人合わせたオーダーメイド商品など機械化、画一化している大手企業ができないようなことをすることで、大手との差別化を図ります。

まとめると、既存顧客に対しては、再来店する理由を作ることがポイントになります。大手企業にできないお店のコンセプトを武器に定期的に既存顧客にアプローチすることが大切です。

3 1品あたりの単価

1品あたりの単価を上げるには、含有量を増やすか、高付加価値商品を作り高価格帯商品を提供することが有効となります。

先ほどのインドカレー店でいえば、含有量を増やすというのは、大盛りや特盛をメニューに追加するということで、高付加価値商品とは、松坂牛入りビーフカレーを作るといったものになります。

いずれにしても、お店のコンセプトやターゲット顧客とマッチした商品なのかといった視点を忘れずに商品開発をする必要があります。

まとめると、1品あたりの単価を上げるためには、含有量が多い商品や高付加価値商品を提供する必要があります。

4 購買量

購買量とは注文する品数と同じ意味です。要は今まで2品しか購入していなかった顧客が3品購入することとで、その分売上向上を図る狙いです。先ほどの1品あたりの単価では、顧客に値上げしたと感じとられることがありますが、購買量を増やす場合であれば、総支払金額は増えるものの、多く注文したから仕方ないと考えるようになります。

購買量を増やすためには、もう1品頼もうと思わせる戦略が必要になります。先ほどのインドカレー店でいえば、サラダ、ドリンク、デザートといった商品があります。このようなサイドメニューや付属商品を提供するのはおすすめです。

ポイントカードの例を挙げた際にポイントが溜まるとドリンク1杯サービスと紹介しました。この時、カレー無料や○○円引きとは敢えてしませんでした。まず、無料や割引は安売りイメージにつながるため、価格勝負をしない小規模小売店にとって一貫しない戦略を取ることになります。また、ドリンクサービスとすれば、持ち帰り用商品が売れる機械や次回来店時にドリンクを有料でも購入しようと考える顧客もでてきます。

そのため、お店で販売できる商品を敢えてサービス価格で味わってもらい、顧客とのタッチポイントを増やすような戦略を紹介しました。もちろん、そのようなサービスであれば、お店として自信のある商品や人気のある商品をサービスすることが大切です。

まとめると、購買量を増やすためには、追加注文をしたくなるように顧客にアプローチすることが必要になります。

まとめ

今回は売上向上のための考え方をご紹介しました。次回以降各セッションを深堀していこうと思っています。今回は総論編としてお読みいただけると幸いです。お読みいただきありがとうございました。

≪記事作成ライター:Ryota Kitamura≫
大学にて抗がん剤の研究の後、国税局に入局し、現在は、経営コンサルタントとして活動中。財務、経営戦略に強みを持っている。

- スポンサーリンク -
- スポンサーリンク -
- スポンサーリンク -

関連記事:

海外投資/オフショアファンドの窓口【IFA無料紹介サービス】
日本と世界の学資保険比較!元本保証140%の海外積立商品
海外積立投資メイン3社の比較と評判
ヘッジファンドは投資信託比較で手数料10倍!でもリターンは3倍!?

この情報へのアクセスはメンバーに限定されています。ログインしてください。メンバー登録は下記リンクをクリックしてください。

金融/経済情報メディアを運営しています。 投資/資産運用、マネー、不動産、経済/ビジネスのカテゴリーのコラム、ハウツー情報をお届けします。