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東芝の不適切会計が内部告発により露見したのが、2015年だ。2015年度は4000億超の赤字決算だった。2016年に、持ち直したかのように黒字決算になるかと思われた矢先、海外原子力発電の巨額損失が発覚した。(この巨額損失をどの年度に計上するかで監査が揺れ、発覚を隠そうとしたのではと内部統制に不適正意見がつくことになる。)不適切会計により、2017年8月、東芝は東証・名証ともに1部から2部に降格となった。そして、証券取引所で株式を売買できる条件に健全経営があり、2期の債務超過は上場廃止となる規定があるのだ。

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東芝の2017年度第一四半期の決算報告書について

東芝の2017年度第1四半期の決算報告書では、売却先が決まらない東芝メモリが開発し製造している3DNUND型フラッシュメモリー等が収益の90%を占め、全体で967億円という第一四半期では過去最高の営業収益をあげた。

従来の2次元から3次元へと進化したNUND型フラッシュメモリーだが、これからの需要を見込み増産体制に入る予定だ。東芝メモリの四日市工場は、その増産体制にむけて第6製造棟を、東芝が単独で出資し建設する。現在、東芝メモリ株式会社は東芝が100%の株式を保有している状況だ。ウェスタンデジタル社の傘下であるサンディクス社は、当初、この四日市工場の設備投資に参加しなかったが、いまでは共同出資により共同経営の権利を得たがっているとも噂されている。

ちなみに、さらに進化した次世代型の3次元フラッシュメモリーとなるBics型フラシュメモリーも開発され、本格的な生産体制にはいるために岩手県に1兆円をかけて新工場を建設予定とも情報が流れた。

ここで、ひとつの疑問が浮上する。東芝は本当に東芝メモリ株式会社を売却する考えなのか。言い換えるなら、東芝メモリ株式会社を売却しなければ債務超過は解消されないのだろうか。2017年8月に東証一部上場から2部に降格となった東芝は、2017年3月までに6000億近い債務超過を解消しなければ、東京証券取引所で株式が取引できなくなる。これが、東芝の上場廃止危機、と言われる問題である。

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東芝の2017年度第2四半期の決算予測を見てみる

東芝の営業損益予測も2017年5月15日に公表した金額より大幅に修正している。

東芝は第一四半期の業績により、キャッシュフローを改善した。現在の通期営業収益の予測は4300億円である。

まず、東芝はスイスにある子会社ランディス・ギアの株式を全て売却し、それを第2四半期の決算報告書に計上する。これは、連結資本が減少し、営業外収益となると予測される。そして、第1四半期に受注した海外での火力・水力発電に関する収益も第2四半期に計上される。東芝は、CO2を分解し吸収するシステムを開発しており、各国のCO2排出が国際会議で決められた量を上回ると制裁がある。先進国とのCO2排出量数値の取引もあるほどで、東南アジアなどで東芝の技術が受注にこぎつけたのだろう。ロシアでは、10億円の税関システムを受注した。他に、世界初の非対称型暗号鍵の開発に着手し、ドローンの自動走行を実現させ、自治体の設備のCO2排出を火力発電所のためのシステムを応用し世界で初めて実現させた。

また、2016年度決算報告書で監査法人あらたに指摘された、内部統制に関して、2017年7月1付で東芝は部門を分社化し、各分社に内部監査制度を設けたという。これが適正に機能するなら、この問題はクリアできたと見なされるだろう。

海外原子力発電事業に関する記述を東芝の公表している資料より読み解くと以下になる。

ウェスチングハウスエレクトリックカンパニーは、すでに東芝から連結を外れており、非継続事業となっている。それに関する負債は、親会社保証として上限金額をもうけ、「2017年10月から2022年9月までの間に分割により履行する旨の合意(東芝:第1四半期報告書より抜粋)」をした。

2017年3月までに債務超過を営業利益で解消できれば良いのだが、将来、何が起こるか分からない。予測は、あくまで予測であるからだ。2017年9月中に東芝メモリ株式会社の売却が決定しなければ、手続きの時間も含めてだが、2017年度の最終決算報告書(2018年3月期)に計上できず、債務超過は確定なのだそうだ。しかし、第2四半期で債務超過を解消できる目途が立っているのでは、と勘繰りたくもなる。なぜなら、東芝は東芝メモリ株式会社を売却する気がなさそうだからだ。

2017年9月13日付のIR情報に、東芝メモリ株式会社の売却に係る覚書締結について、というタイトルの文書が掲載された。末尾は、「なお、覚書には同連合を排他的な交渉先とする定めはありません。(東芝:第1四半期報告書より抜粋)」とある。

たとえ、東芝メモリ株式会社の売却が決定したとする。売却額が2兆円でも、東芝メモリ株式会社という資産が減るため、負債額を相殺して残る収益はないのだそうだ。そして、四日市工場の第6棟は売却対象に入っておらず、岩手には新工場を造るという。2017年9月30日がくるのを待っているのかもしれない。決定的な数字が出れば、売却はしないだろう。東芝の第2四半期決算報告書に注目したい。

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