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投資をする上では、様々な国の様々な投資対象にリスクを分散させる「分散投資」が重要であると本サイトではたびたび解説してきましたが、「そう言われても具体的にどう分散すればいいのかわからない」という方もいらっしゃるかと思います。

今回はそのような方のために、分散投資の具体的な方法を紹介したいと思います。

資産は「時価総額」や「GDP比」に応じて配分するのが一般的

世界に向けて投資をする際に、多くの人は時価総額に応じて資産を配分しています。時価総額とは、その時点での株価から見た銘柄の総額です。

時価総額は「株価×発行枚数」で計算されるため、各企業の時価総額も、それを合計した各国・各地域の時価総額も毎日変動しますが、少なくとも短期的には一カ国や一地域の時価総額は級には変わりません。

世界を「北米」「欧州先進国」「日本」「日本以外のアジア諸国(豪州とニュージーランド含む)」「新興国」の5つに分けた場合、時価総額の割合は以下のようになっています。(2010年9月30日現在)

  • 北米:45.8%
  • 欧州先進国:26.1%
  • 日本:8.6%
  • アジア:5.4%
  • 新興国:13.7%

この割合に合わせて投資をするのが分散投資の基本的な考え方です。例えば投資信託で毎月1万円ずつ積み立てていく場合、北米株を4,580円、欧州先進国株を2,610円、日本株を860円、アジア株を540円、新興国株を1,370円ずつ買っていくことになります。投資信託のいわゆるバランス型インデックスファンドは、この割合に基づいていることが多いです。

一方、最近は時価総額ではなくGDP比率に合わせて投資をするという手法も人気です。この場合、それぞれの割合は以下のようになります。

  • 北米:29.0%
  • 欧州先進国:27.7%
  • 日本:8.7%
  • アジア:2.5%
  • 新興国:31.9%

この手法を用いた場合は、新興国に対してかなりのウェイトを置くことになります。必然的に投資はハイリスクハイリターン寄りとなります。ただし、だからといって時価総額で投資をしたほうが安全なのかというと、必ずしもそうとはいえません。

GDP比に対して時価総額が高いということは、見方を変えれば株価が割高に評価されすぎている、今後適正価格に落ち着くために株価が下がる可能性が高いとも考えられるからです。どちらにせよ、一定のリスクを背負うことになります。

株式と債券の比率は年齢によって変化する

一口に世界に投資すると言っても、その投資対象は株式、債券、貴金属など様々です。一体どれをどのように買っていくのが最もローリスクかつハイリターンなのでしょうか。

まず、株式と債券のみを買う場合は、年齢%だけ債券を買い、残りは株式にするという手法がメジャーかつ安定しやすいとされています。例えば30歳の人は30%が債券で70%が株式、50歳の場合は債券が50%で株式も50%、ということになります。

なぜ若い人のほうが株式の比率が高いのかというと、若い人ほど残りの人生が長く、リスクを取りやすいからです。株式は平均的には7%前後の利回りを出せる優秀な金融商品ですが、1年間に限ってみれば20%の利回りが出ることも、マイナス20%の利回り(20%の損失)が出ることも珍しくありません。

一言で言えば平均からのブレが大きいのです。高齢者は短期保有しかできないので、損失を出すリスクが高くなってしまうのです。一方、若い人は長期保有が可能なので、短期的に損失が出てもその後のリカバリーが比較的容易にできます。

逆に債券は平均利回りは3%前後と低いですが、利回りのブレは株式より少ないので、すでに十分な資産を築いており、後はそれを守ればいい高齢者向けの金融商品と言えます。

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それ以外の商品は多くても20%程度におさめる

株式と債券以外の投資対象には貴金属、不動産、石油などがありますが、これらの比率をあまり高めすぎるのは危険です。市場が株式や債券と比べて小さく、急な値動きをする可能性があるからです。株式と債券以外の商品の割合は、多くても20%におさめるのが無難です。言いかえれば、株式と債券が全体の80%以上になるようにした方がいい、ということです。

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30歳のバランスの取れた投資の一例

以上のデータを元に、最適な資産配分を考えてみましょう。

まず、資産を時価総額比に合わせるか、GDP比に合わせるかを決めます。今回はGDP比を採用します。次に株式と債券、それ以外の割合を決めます。今回は話を簡単にしたいのでそれ以外の資産はなしにして、株式と債券だけを持つことにします。するとそれぞれの資産の割合は以下のようになります。

  • 北米株式:29.0%×70%=20.3%
  • 北米債券:29.0%×30%=8.7%
  • 欧州先進国株式:27.7%×70%=19.39%
  • 欧州先進国債券:27.7%×30%=8.31%
  • 日本株式:8.7%×70%=6.09%
  • 日本債券:8.7%×30%=2.61%
  • アジア株式:2.5%×70%=1.75%
  • アジア債券:2.5%×30%=0.75%
  • 新興国株式:31.9%×70%=22.33%
  • 新興国債券:31.9%×30%=9.57%

もちろん、この通りに配分すれば必ず安全というわけでもありませんが、リスクヘッジの方法の一つとして参考としていただければ幸いです。

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金融・ 経済関連の記事をメインとしたフリーライターをしています。様々なジャンルの本を読み漁っていますので、 自分の記事が投資家の皆さんの利益となるように情報発信に努めていきます。