住宅ローンを選ぶ上で重要なのが金利です。住宅ローンは借入金額が高くなるため、金利1%の違いが総支払額に大きく影響を与えます。例えば、借り入れ総額が3,000万円、返済期間が35年間、金利が2.0%の場合総返済額は約4,100万円になりますが、1.0%だと3,500万円になります。

わずか1%の違うだけで600万円も総支払額に差がついてしまうのです。少しでも総支払額が少なくなるローンを選びたいというのは、すべての人にとっての願いと言えます。

変動金利と固定金利、どちらがお得かは最後までわからない

しかし、残念ながら変動金利と固定金利、どちらがお得かはローンを組む時点では絶対にわかりません。変動金利の金利が今後どのように推移していくかは誰にもわからないからです。

金利は今後高くなるとか低くなるとかかわらないとかいう予測はたくさんありますが、どれも所詮推測に過ぎません。その推測は当たるかもしれないし、外れるかもしれません。

どちらがお得だったかという結論は、ローンを返し終わる瞬間まで確定しないのです。

変動金利と固定金利はどちらが人気?

住宅金融支援機構によれば、2011年度末時点では変動金利の利用割合が51.4%に対し、固定金利は21.3%でした(残りは一定期間だけ金利が固定される固定期間選択型を選んでいます)。

一方、2013年度末時点では変動金利が37.1%、固定金利が31.7%になっています。

依然として絶対値だけ見れば変動金利のほうが人気ですが、固定金利を選ぶ人が増えてきています。この先景気回復に伴う金利上昇があると見込んだ人が増えてきているのでしょう。

無論だからといってこの流れに従って固定金利を選ぶのが正解とはいい切れませんし、それに逆らって変動金利を選ぶのが正解ともいい切れません。では、一体どうやって選べばいいのでしょうか。

固定金利は年収が少ない人、変動金利は年収が多い人向け

固定金利は金利変動のリスクがなく、ローンを組んだ時点で毎月の支払額や総支払額が確定するのが最大のメリットです。したがって、金利上昇が起こってしまうと家計に余裕がなくなってしまう年収が少ない人向けといえます。

一方、変動金利は急激な金利上昇さえ起こらなければ固定金利よりも総支払額が少なくなるのがメリットですが、反面金利が高くなったときは総支払額が固定金利よりも高くなってしまうデメリットもあります。したがって、金利上昇が起こっても余裕を持って払うことができる年収が多い人向けといえます。

見方を変えれば固定金利はローリスクローリターン、変動金利はハイリスクハイリターンとも言えます。自身のリスク許容度に応じて金利を選択するのがいいでしょう。

変動金利は無制限に金利が上がるわけではない

なお、変動金利には上限があります。まず、毎月返済する額については5年に1度見直すというルール(5年ルール)を採用している金融機関がほとんどです。また、金利が変更された後の返済額は、それまでの返済額の1.25倍までに抑えなければならないというルールもあります。

ただし、毎月返済する額は5年間一定ですが、それを元本と利息にどう割り振るかは細かく変動します。金利が上がれば返済額に占める利息の割合が多くなり、その分元本の支払いが少なくなるため、総返済額は多くなってしまいます。場合によっては利息の支払額が毎月の返済額を超えてしまう可能性もあります。

金利は短期的にはある程度予測が可能ですが、長期的な予測は難しいため、30年や35年など長期でローンを組む場合は固定金利を選んだほうがいいかもしれません。

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