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個人事業主・会社経営者というのは常にリスクを背負いながらビジネスを行っています。個人事業主は事業に対して無限責任(債務の支払いにあたって全財産を支払う責任)を負うことになりますし、会社の経営者も多くの場合は自信を連帯保証人にしていたり、自身の不動産を担保に入れたりしているため、事実上の無限責任を負うことになります。

事業に失敗した額の負債を負い、それが返済できなくなった場合は自己破産をするしかありません。自己破産を刷れば借金は原則帳消しになりますが(税金の滞納などは除く)、そのかわり合計99万円以上、もしくは1つで20万円以上の財産は原則として没収されてしまいます。

ある程度年齢を重ねた状態で財産没収というのは精神的にもかなりきついですし、なにより老後の生活に大きな悪影響をもたらすことになります。

そんな高いリスクを背負って戦っている個人事業主・会社経営者の老後を守るのに大いに役立つのが個人型確定拠出年金です。この年金は自己破産をしても没収されないため、心強い味方になってくれます。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は自分で運用する年金

個人型確定拠出年金は、個人が自分の意志で加入し、自分の意志で毎月の掛け金を決めて(上限あり)、自分の意志で運用方針を定める年金制度です。証券会社を通じて運用の指示を出します。

個人事業主・経営者だけでなく、会社員や公務員なども加入できる制度で、自分の運用実績に応じて将来受け取れる年金額が変わるのが最大のポイントです。

掛け金を増やし、運用利回りを高めることで将来受け取れる年金は増えていきますが、運用に失敗すると元本割れを起こしてしまうこともあります。

個人型確定拠出年金(iDeCo)は自己破産をしても守られる

個人型確定拠出年金で積み立てていった資産は、たとえ自己破産をしても没収されることはありません。法律で自己破産をしても没収してはいけない財産である、と定められているからです。

例えば、28歳の個人事業主が毎月3万円ずつ掛け金を支払っていたものの、58歳の時に自己破産をしたという想定をします。この場合、30年に渡って積み立てた金額、つまり3万円×12ヶ月×30年=1080万円に利回りを加えた分だけの金額が守られることになります。

これはかなり大きなメリットです。確定拠出年金は原則として60歳まで引き出しできませんからそれまで待つ必要はありますが、老後の開始とともに貧乏生活突入、という最悪の事態だけは避けられます。

ちなみに、会社員が自己破産した場合、その時点で退職したらもらえるであろう退職金の8分の1に相当する額の財産を持っているとみなされます。

例えば、その時点でもらえるであろう退職金が1600万円だった場合、その8分の1に当たる200万円を持っているとみなされます。合計99万円以上の財産は没収ですから、101万円が没収されることになります。

退職金を実際にもらうわけではないのに101万円も払えるわけないじゃないか、と思われるかもしれませんが、その場合は毎月の給料を積み立てて101万円を貯めることになります。それが嫌だという場合は、退職して実際に退職金をもらうというのも一つの手ではあります。

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自己破産時だけではない個人型確定拠出年金のメリット

個人型確定拠出年金は、万が一の老後資金としての役割以外にも様々なメリットがあります。まず、掛け金は全額所得控除の対象となります。所得控除とは簡単に言えば、所得税や住民税を計算するときの課税所得を少なくする仕組みのことです。

例えば掛け金を毎月5万円掛けた場合、1年では60万円の所得控除が受けられます。仮に所得税率が40%、住民税率が10%とした場合、毎月60万円×(40%+10%)=30万円も節税できます。

受け取り時にも税制優遇制度があるため、さらなる節税も可能です。また、運用益は全額非課税です。

また、個人型確定拠出年金は自己の責任において運用するもので、個人単位で運営されますから、他者が運用に失敗したからと言って個人がダメージを受けることはありません。もちろんその分リスクは負うことになりますが、他人が勝手にした失敗の尻拭いをされられないのでこちらのほうがずっといいでしょう。

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リスクは自分で決められる

個人型確定拠出年金は自己の責任において運用します。これは言い換えれば、リスクを自分で決める、ということです。証券会社によって商品ラインナップは多少異なりますが、株式ファンド、債券ファンド、不動産投資信託ファンド、定期預金、保険商品などの中から、自分のリスク許容度にあったものを選んでいきます。

例えば、リスクをとっても大きく増やしたい時は株式ファンド中心にポートフォリオを組み、安全第一で運用したい時は定期預金や保険商品中心に組む、と言った感じです。自己のリスク許容度に応じて投資先を決めていきましょう。

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金融・ 経済関連の記事をメインとしたフリーライターをしています。様々なジャンルの本を読み漁っていますので、 自分の記事が投資家の皆さんの利益となるように情報発信に努めていきます。